楽天オルカンとeMAXIS Slim オルカンどっちがおすすめ？初心者向けにわかりやすく徹底解説

投資するなら「オルカン」と決めても、楽天オルカンとeMAXIS Slimオルカンどっちにするか悩んでなかなか新NISAを始められないって方いませんか？

この記事を読めば、オルカンについてはもちろん、違いやどんな人におすすめか投資初心者でも分かる内容になっています。

楽しく学びながら、新NISAを始めましょう！

オルカンとは？

楽天オルカンとは？

楽天オルカンとは、正式名称「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」のことです。（以降、楽天オルカン）

楽天投信投資顧問株式会社が運用するインデックスファンドで、この一本で全世界の株式に分散投資が可能です。

新NISAのつみたて投資枠、成長投資枠で購入できますが、楽天証券でしか購入することができません。

eMAXIS Slim オルカンとは？

楽天オルカンとeMAXIS Slim オルカンの比較表

楽天オルカンとeMAXIS Slimオルカン3つの共通点

同じベンチマークに連動

楽天オルカンとeMAXIS Slim オルカンは、ともに「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動する投資成果を目指しています。

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
ベンチマーク	MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (円換算ベース)	MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス （配当込み、円換算ベース）

ファンドの仕組み

楽天オルカンとeMAXIS Slim オルカンのファンドの仕組みは同じです。

楽天オルカンのファンドの仕組み

eMAXIS Slim オルカンのファンドの仕組み

買付手数料が無料

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
買付手数料	なし	なし

買付手数料とは、投資信託や株式を購入する際、証券会社に支払う手数料のこと。

楽天オルカン、eMAXIS Slim オルカンともに、買付手数料は無料です。

楽天オルカンとeMAXIS Slim オルカン違いは8つ

設定日

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
設定日	2023/10/27	2018/10/31

設定日とは、ファンド(=投資信託のこと）の設立日です。

eMAXIS Slim オルカンの設定日は2018年10月31日で、楽天オルカンの2023年10月27日設立より、長期間の運用実績があります。

純資産総額

純資産総額とは、ファンドの大きさのことです。

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
純資産総額	2174.76億円	42,660.56億円

楽天オルカンの純資産総額は2174.76億円で、eMAXIS Slim オルカンの42,660.56億円に比べると、遥かに下回っています。

これは、楽天オルカンのファンド自体が、まだ設立して間もないためです。

信託報酬と隠れコスト

運用管理費用（以降、信託報酬）とは、投資信託の運用や管理にかかる費用で、保有している期間、信託財産から差し引かれるものです。

購入しようとしている銘柄の詳細を見れば、必ず掲載されているので、簡単に把握することができます。

信託報酬はコストとして掛かる費用なので、低ければ低い方が良いです。

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
信託報酬	0.0561%	0.05775%以内

楽天オルカンとeMAXIS Slim オルカンの信託報酬は、あまり変わりませんが、楽天オルカンの方が小さく設定されています。

楽天オルカンとeMAXIS Slim オルカンの隠れコスト

隠れコストとは、その他の費用・手数料として、発生するもの。

運用状況により変動するため、事前に料率や上限額を提示することができず、隠れコストなどと呼ばれることがあります。

	楽天オルカン		eMAXIS Slim オルカン
期間	2023/10/27~2024/7/16		2023/4/26~2024/4/25
期中の 平均基準価格	11,821円		20,649円
信託報酬	0.040％	5円	0.076%	16円
売買委託手数料	0.022%	3円	0.006%	1円
有価証券取引税	0.059%	7円	0.019%	4円
その他費用	0.020%	2円	0.030%	6円
計	0.141%	17円	0.131%	27円

組入資産

組入資産とは、投資信託に組み入れられている資産のこと。

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
国内株式	5.3%	5.4%
先進国株式	84.7%	84.5%
新興国株式	10.0%	10.0%

組入資産の株式の内訳は、楽天オルカン、eMAXIS Slim オルカンどちらも、上記の通りほぼ変わりません。

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
株式	85.5%	96.0%
株式先物	内（7.3）%	2.6%
投資信託	7.3%	1.6%
短期金融資産など	7.2%	ー

楽天オルカンは、eMAXIS Slim オルカンと比べ、組入れられている投資信託の割合が高く、eMAXIS Slim オルカンにはない短期金融資産資産も組み入れらています。

組入上位10か国

楽天オルカン		eMAXIS Slim オルカン
アメリカ	61.1%	アメリカ	62.3%
日本	5.1%	日本	5.4%
イギリス	3.3%	イギリス	3.4%
カナダ	2.6%	カナダ	2.7%
フランス	2.5%	フランス	2.5%
スイス	2.2%	スイス	2.2%
ドイツ	1.9%	インド	2.0%
オーストラリア	1.6%	ドイツ	1.9%
オランダ	1.1%	台湾	1.8%
デンマーク	0.8%	オーストラリア	1.7%

楽天オルカンもeMAXIS Slim オルカンもオールカントリーでありながら、実は60%以上アメリカの株式に投資しています。

上位6か国は同じですが、7位以降は違いがあります。

業種別構成比

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
情報技術	21.0%	23.8%
金融	13.3%	15.8%
ヘルスケア	10.5%	11.1%
資本財・サービス	9.4%	10.3%
一般消費財・ サービス	8.5%	9.8%
コミュニケーション・ サービス	6.3%	7.3%
生活必需品	5.6%	6.2%
エネルギー	3.5%	4.1%
素材	3.1%	3.9%
公益事業	2.2%	2.6%
不動産	2.0%	ー

組入上位10銘柄

楽天オルカン		eMAXIS Slim オルカン
iShares Core MSCI Emerging Markets ETF	7.3%	APPLE INC	4.3%
APPLE INC	4.2%	NVIDIA CORP	3.7%
MICROSOFT CORP	3.6%	MICROSOFT CORP	3.7%
NVIDIA CORP	3.6%	AMAZON.COM INC	2.0%
AMAZON COM INC	2.0%	ALPHABET INC-CL A	1.6%
META PLATFORMS INC	1.4%	META PLATFORMS INC-CLASS A	1.4%
ALPHABET INC	1.2%	ELI LILLY & CO	1.0%
ALPHABET INC	1.0%	TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC	0.9%
ELI LILLY AND COMPANY	0.9%	BROADCOM INC	0.9%
BROADCOM INC	0.9%	JPMORGAN CHASE & CO	0.8%

eMAXIS Slim オルカンは、上位10位まで9割がアメリカ企業の株式なのに対し、楽天オルカンは1位がETFだという点が一番の大きな違いです。

iShares Core MSCI Emerging Markets ETF（iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF）とは、米国籍の上場投資信託のこと。

MSCIエマージング・マーケッツIMI指数（税引後配当込み、国内投信用、円建て）への連動を目指しています。

年率（リターン）

	楽天オルカン	eMAXIS Slim オルカン
6ヶ月	14.28	14.35
1年	ー	30.41
3年	ー	17.53
5年	ー	19.31

楽天オルカンは、まだ設立して間もない銘柄ですが、この6ヶ月の年率だけで見れば、eMAXIS Slim オルカンとほとんど変わりありません。

ポイント還元率

	楽天証券	SBI証券	マネックス証券	auカブコム証券	松井証券
楽天オルカン	0.017%	購入不可	購入不可	購入不可	購入不可
eMAXIS Slim オルカン	購入不可	0.0415%	0.0175%	0.005%	0.0415%

投資する商品を選ぶポイント

楽天オルカンのメリット・デメリット

楽天オルカンのメリット

信託報酬が低い

信託報酬は0.0561%と低く、人気のeMAXIS Slimシリーズや楽天プラスシリーズの中でも最安で、インデックス型の投資信託の中でも最安です。

投資の基本は、長期・積立・分散投資で資産を増やしていくことです。

楽天ポイントがつく

楽天オルカンは、楽天証券で購入することができますが、楽天の投信残高プログラムによって年率0.017%の楽天ポイントがつきます。

全世界に分散投資

この1本で、先進国や新興国に幅広く分散投資ができます。

幅広く分散投資することで、為替リスクやカントリーリスクの影響を抑えることが可能です。

今後期待できる

楽天オルカンは、楽天証券は前述している通り、2023年10月27日設立したばかりの銘柄です。

しかし、急速に純資産総額を増やしていて、楽天証券でも人気の銘柄のひとつです。

今後さらなる成長に期待できます。

楽天オルカンのデメリット

楽天証券でしか購入できない

楽天オルカンが購入できるのは、現在、楽天証券のみとなっています。

投資するには、楽天証券でNISA口座を開設する必要があります。

運用実績が少ない

楽天証券は前述している通り、設立から間もない銘柄です。

そのため、運用実績がまだ少ないため、不安材料はあります。

しかし、6ヶ月の運用状況・リターンは、eMAXIS Slim オルカンと差がほとんどありません。

新興国リスクがある

楽天オルカンは、新興国にも投資しているため新興国リスクがあります。

ただし、楽天オルカンは米国株式で61.1%構成されているため、新興国リスクは軽減されています。

S&P500よりリターンが少ない

S&P500は米国の時価総額が高く、代表的な500社で構成されていますが、楽天オルカンは新興国も含むためリターンが低くなりやすいです。

米国のカントリーリスクがある

楽天オルカンは、60%以上米国へ投資しているため新興国リスクは軽減されますが、米国のカントリーリスクがあります。

米国経済が下落した場合は、影響は大きく受けることになるでしょう。

eMAXIS Slim オルカンのメリット・デメリット

eMAXIS Slim オルカンのメリット

信託報酬が低い

信託報酬が最安の楽天オルカンには劣りますが、eMAXIS Slim オルカンも信託報酬が0.05775%以内と低く設定されています。

eMAXIS Slimシリーズは、業界最低水準の低コストを目指しているため、2023年9月8日に0,1133%以内から0.05775%以内に引き下げられました。

今後も純資産総額が増えれば、更に信託報酬が下がる可能性もあります。

ファンドの規模が大きい

ファンドの大きさは、投資信託を選ぶ際の重要なポイントのひとつ。

ファンドの規模が大きいと、投資信託の経費率（コスト）を低く抑えることができ、持続可能で効率的な運用ができます。

eMAXIS Slim オルカンは、楽天オルカンの約20倍ほどの純資産を誇ります。

色々な証券会社で購入できる

eMAXIS Slim オルカンは、様々な証券会社で購入できます。

そのため、楽天証券以外で新NISA口座を開設されている場合でも、ほとんどの場合は購入可能です。

全世界に分散投資出来る

楽天オルカンと同じですが、eMAXIS Slim オルカンも全世界に分散投資が可能で、カントリーリスクを軽減できます。

ポイント還元率が高い証券会社もある

ポイント還元率は、SBI証券・松井証券がトップクラスで0.0415%です。

対して、楽天オルカンは0.017%のため、オルカンに投資してポイントも欲しい場合は、SBI証券か松井証券がおすすめです。

eMAXIS Slim オルカンのデメリット

新興国リスクがある

eMAXIS Slim オルカンも、楽天オルカンと同じで投資先に新興国を含んでいるため、新興国リスクがあります。

ただし、eMAXIS Slim オルカンも60%以上米国株式で構成されているため、新興国リスクは軽減されています。

S&P500よりリターンが少ない

楽天オルカンと同じで、米国以外の先進国・新興国も含んでいるため、S&P500よりリターンは低くなりがちです。

米国のカントリーリスクがある

こちらも楽天オルカンと同じで、eMAXIS Slim オルカンも投資先は60%以上米国のためカントリーリスクがあり、米国の経済の影響に左右されます。

楽天証券で購入する場合はポイント対象外

楽天オルカンがおすすめの人

楽天オルカンがおすすめなのは、楽天証券で新NISA口座を開設した人はもちろん、普段から楽天を利用したり、楽天クレジットカードで積み立てたい人や楽天ポイントを貯めているなど楽天圏内の人です。

楽天オルカンは信託報酬が最も低いので、少しでもコストを低く抑えたい方にもおすすめです。

また、楽天オルカンは、設立して間もない銘柄なので、今後の成長に期待できます。

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eMAXIS Slim オルカンがおすすめの人

eMAXIS Slim オルカンは、「投信ブロガーが選ぶ！ Fund of the Year 2023」受賞した人気の銘柄だけあって、万人におすすめできます。

人気だけではなく、2018年設立なのでしっかりとした運用実績もあります。

ポイント還元率も、SBI証券・松井証券を選んだ場合は、楽天オルカンより高く設定されているので、eMAXIS Slim オルカンに投資したい場合は、SBI証券か松井証券がおすすめです。

SBI証券で口座開設する

松井証券で口座開設する

よくある質問

eMAXISとeMAXIS Slimの違いは何ですか？

2つのシリーズの大きな違いは、販売会社（販売方法）と商品数と信託報酬です。

eMAXISは、様々な証券会社の窓口・インターネット取引で購入できますが、eMAXIS Slimはネット証券を中心にインターネット取引のみとなります。

eMAXIS	eMAXIS Slim
窓口販売・オンライン販売可能 ラインナップは41種類 うち、つみたて投資枠対象は18種類	ネット証券中心に取り扱い 窓口販売はなし 信託報酬が低い ラインナップは14種類 うち、つみたて投資枠対象は18種類

隠れコストはいつ分かりますか？

隠れコストは、半年に1回公表される運用報告書で分かります。

楽天オールカントリーと楽天全世界株式の違いは何ですか？

楽天・オールカントリーインデックスファンド（楽天オルカン）と楽天・全世界株式インデックスファンド（楽天・VT）は、日本や新興国を含む全世界株式に分散投資できます。

楽天・オールカントリー	楽天・全世界株式
大型株・中型株に限定 信託報酬が低い 投信残高プログラム対象	大型株～小型株まで幅広くカバー 更に分散投資ができる

eMAXIS Slimとオルカンの違いは何ですか？

「eMAXIS」とは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託のシリーズのひとつ。

オルカンとは、オールカントリーの略称で、主にeMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）のことを指します。

楽天オルカンのデメリットはありますか？

楽天オルカンのデメリットは、主に以下の通りです。

詳しくは、記事中の楽天オルカンのデメリットをお読みください。

まとめ

今回の記事のおさらいです。

楽天オルカン・eMAXIS Slim オルカンは、長期分散投資する上で、人気がありぜひ検討したい銘柄です。

この記事をしっかり読めば、どちらに投資するか、どちらがご自身に合った銘柄か決めることができるはずです。

新NISA口座をまだ開設していない方は、下の記事を読んで今すぐ資産形成のための投資を始めましょう！

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